日本語とテンの打ち方

日本語とテンの打ち方

日本語とテンの打ち方

論理的ではあるのだが分かりづらい本。
筆者なりの理屈はあるのだろうが、説明がアッチへ行ったりコッチへ行ったりでテーマ毎の配列になっておらず、主張の全体像が分かるようでよく分からない。
この本の神髄は読点の機能を概説した46ページから75ページまでで、そこから先は一般的に「名文」とされるものの批評となっており、正直読まなくても良い気がする。
しかも、韓国人とみられる人物が社長をやってる会社の出版物で「天声人語が良い」「本田勝一氏の文は素晴らしい」などと書いているのだから、左巻き(誤用)の人物と思われてしまいそうでもある(ただ、読点の批評という点については筋が通ってはいる。確かに引用されていた天声人語の文章は面白かったし、本田勝一氏の文も読点や語句の並びがよくできていた)。


その趣旨を私なりにまとめてみると。
読点の主たる機能は"語句を分ける"ことにある。
 ↓"語句を分ける"ことによって以下の効果が見込める
1.言葉のかかり受けを明確にする(すぐ後の言葉に直接かかるのではないことを示す)
2.テンを打つことによってその語句が他から切り離され、強調される(マルを使うといっそう強調される)
3.漢字やひらがなが連続するなどして読みにくい部分を分けることで、読みやすくする
4.文章における「間」や「リズム」を表現する