ベストセラー小説の書き方

ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)

ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)

筆者はインテリのスノビズムを嫌い、売れる小説こそ名作だという信念を持っているようだ。ただの小説ではなく、「売れる小説」とはいかなるものか、かなり骨太の執筆論が展開される。
以下、私の勉強も兼ねて重要な点のメモを書いておく(つまりここから先は私の覚え書きで、他人に読まれることを前提に書いていない)
平均的な読者は小説に以下の八つの要素を求めている。

(1) しっかりしたプロット
(2) 見せ場が多いこと
(3) ヒーローかヒロイン、あるいはその両方が登場すること
(4) 変化と想像力に富み、しかも説得力のある性格描写
(5) 明確で自然な登場人物の動き
(6) 綿密な背景描写
(7) わかりやすい文章
(8) 多少のリリシズムと強烈な印象的イメージを豊富に盛り込んだ文体

謙虚さを忘れずに良い作品を書くのに必要なことは

思考
注意
職人気質
物語性

業界は移り変わるものであり、今人気があるジャンルだからといって、10年後残っているとは限らない。
したがって、作家はジャンル人気の下駄を履かない小説を目指すべきである。
それは、膨大な調査と気迫に満ちた主張のある複雑な物語であり、常に新しい挑戦を求められる。だが、それだけの価値があることなのだ。