図解 クラウゼヴィッツ「戦争論」入門

図解 クラウゼヴィッツ「戦争論」入門 (中経の文庫)

図解 クラウゼヴィッツ「戦争論」入門 (中経の文庫)

まあ、そういうわけで筆者が信用できないので具体例は殆ど読み飛ばしている。
一応真珠湾攻撃の最大の問題点は筆者もご存じだったようだ。
さて、クラウゼヴィッツ関連の本を読むのはこれが初めてだが(孫子の方はいろいろな解説本に加えて原文も読んでいる)、有名な「戦争は別の手段をもってする継続」をはじめとして結構精神論が多い。特に将軍は「才能が大事」と言い切ってるようなものである。軍隊の強さについても精神を重視している(これは孫子の方が具体的に説明していると思う)。
クラウゼヴィッツ孫子で意見が最大に異なるのは、孫子が「食料は敵地で奪え」と言っているのに対し、クラウゼヴィッツ兵站の重要さを殊更重視してることであろう。
これはクラウゼヴィッツの想定する戦争が国家間・民族間紛争であることが多く、孫子の時代のように「俺たちに納税しろ(その代わり敵には納税しなくて良い)」という理屈が通じなくなったことが関係するのであろうか?