風の白猿神(ハヌマーン)―神々の砂漠

もう18年半も昔の作品になる。
戦って、ボーイミーツガールして、戦って、ハヌマーン覚醒して、過去を思い出して、才能の片鱗を見せて、ライバルと因縁を作って、絶望的な戦いで主人公が覚醒する話。設定・人物の細かさ、文章力、そしてなにより作品としてのお行儀の良さ(これといった欠点が見つけづらく、展開も王道を征く)が『幕末魔法士―Mage Revolution』を思い出させるかもしれない。
ラストバトルは主人公が覚醒するのはいいのだが、主人公以外がそれ以前に結構善戦してしまっているので(特にリスクもなく複数回行使可能な必殺技1発で敵の匡体を十数体も倒すのはさすがにやりすぎたのではないか)、イマイチに感じた。
噂には聞いていたが本当に第一部だった。
やはりいのまたさんの表現力はもの凄い。人物のみならず匡体すらもカッコイイ!